(この画の女性は)寺林九代彌二郎様の妻で名は秀である。寺林長左衛門の娘ということになっているが、実は(寺林)八代文左衛門倫尚の子として生まれ、同家から一旦、(分家寺林)長左衛門に嫁したが、(後日に)更に寺林文左衛門の養子夫婦として入ったのである。
四男四女を生み、文化十四年十二月二日に亡くなられた。数え年で四十三歳、法名は貞松院芳山聯瑞大姉であり、寺林十代の瀬兵衛邦才の實母である。
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